桃の節句たる本日をもちまして、三年生たちは卒業の門出を迎えました。

 

これまでのことを振り返ると、「感無量」などという使い古された言葉では

あらわし切れないほど、あまたの想いがあふれてきます。

精悍な顔で卒業証書を受け取った彼らの胸には、どんな気持ちが駆け抜けている

のでしょう。それを問う間も無く、卒業生は飛び立っていきました。

 

送り出す側に立った二年生たちも毅然として凛々しかったです。三年生から

渡されたバトンを両の手に握りしめ、次なるステージへ歩を進めます。

 

そして本当に最後となるホームルーム。晴れやかな顔、涙をこらえた顔、

様々でした。また、在校生たちが自らの手で創り上げた動画も上映され、

思い出に華を添えました。

 

「さよならだけが人生だ」教員として出会いと別れを繰り返していくと、

人も心も次々と通り過ぎていくように感じます。

風に今散りゆくひとひらの桜花のように、別れの心に薄紅を差した彼らの

去り際を、私たちは幸多かれと見送りたいと思います。